県土の多くを森林が占める鳥取県は、「鳥取県非住宅木造建築拡大推進事業」を展開しているほか、CLTプレカット加工工場の誘致、スギ厚板耐力壁「とりかべ」の開発を通して、県産材の利用促進を図っています。
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「杉の香団地」は、鳥取県初の木造3階建共同住宅です。「県産材のスギを用いて建設することで、まちづくりと地場産業の振興を目指すモデル事業」として整備されました。建設にあたっては、林業者と協力して乾燥材の普及に尽力。特に、葉枯しによる天然乾燥材の利用を積極的に進めました。また、建築に在来軸組構法を採用することで、林業の活性化のみならず、建築技術を受け継いでいくことを目的とした側面もあります。
鳥取県東伯郡の「鳥取県建築技能会館」は、構造材や造作材、仕上板材や建具といったすべての木材に鳥取の県産材を用いた木造平屋建ての施設。外壁の腰板や格子、大和塀や看板もすべて木材とし、漆喰壁、瓦葺屋根の純和風建築としました。
手刻み加工、長ほぞ・込栓・貫等の伝統工法を用いて施工し、エントランスホールから会議室は小屋組を現しに。構造金物や電気配線が極力見えないように施工して、木組の味わいを損なわないように工夫しました。
県土の74%が森林という鳥取県(※)では、木を使って地域を元気にする「木づかいの国とっとり」という取り組みを通して県産材の利用を促進したり、「けんとっとりの木でとっとりの建築物を」と銘打って「鳥取県非住宅木造建築拡大推進事業」を展開したりといった取り組みを行っています。
ほかにも、CLTプレカット加工工場を誘致することで、CLT工法を用いた建築物の普及と県産木材の利用を促進。また、県の林業試験場が開発した、スギ厚板と木片(ヒノキダボ)を組み合わせたスギ厚板耐力壁、「とりかべ」の利用を促進しています。
全国の非住宅木造建築の状況
木材を使用した公共建築物の建設は、2010年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行されて以降、国と自治体を中心に推進されていますが、まだまだ対応できる工務店や建築会社が少ないのが現状。
このサイトでは、非住宅木造建築の構造設計から委託できる企業を紹介。中規模・大規模・環境配慮といった案件テーマ別におすすめ企業を選定しているので、ぜひ参考にしてください。
非住宅木造建築において、構造設計から木材加工、調達、施工まで委託できる企業を紹介。造りたい建物ごとに強みがある企業をピックアップしているので、依頼に合わせて選択してください。
保育園・図書館
広さの異なる空間が混在する
中規模施設が得意
住宅用柱材に適したMIYAGAWA、大規模で特殊加工に適したHUNDEGGERやUNITEAM等の多彩な機械を保有。様々な広さ・空間へ適した機械を使い分けることで、設計や加工の自由度が広がります。木の特性をいかし意匠性が高く、愛される建築を実現します。
展示場・大規模ホール
大断面集成材を多く必要とする
大規模建築が得意
CLT木材の国内シェアNo.1(※1)を誇る供給力や、大断面集成材専用の工場を保有し量産体制を整えています。大規模建築物のような、多くの構造材が必要になる案件でも、納期を心配することなく安定して木材を確保することができます。
サステナブル施設・店舗
SDGsがテーマの
環境配慮建築が得意
サステナブル建築物等を推進し、先進的な技術を積極的に取り入れています。コンセプト立案から依頼でき、企業の環境配慮における取組姿勢や思いを設計やデザインなどに落とし込みます。企業イメージの向上や環境配慮の姿勢を対外的にアピールすることに繋がります。