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鳥取県で非住宅木造を建てる

県土の多くを森林が占める鳥取県は、「鳥取県非住宅木造建築拡大推進事業」を展開しているほか、CLTプレカット加工工場の誘致、スギ厚板耐力壁「とりかべ」の開発を通して、県産材の利用促進を図っています。

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鳥取県の地域材を使った
非住宅木造建築事例

県営住宅杉の香団地

県営住宅杉の香団地写真
引用元:鳥取県公式HP「鳥取県内の木造建築物」(https://www.pref.tottori.lg.jp/155289.htm)

「杉の香団地」は、鳥取県初の木造3階建共同住宅です。「県産材のスギを用いて建設することで、まちづくりと地場産業の振興を目指すモデル事業」として整備されました。建設にあたっては、林業者と協力して乾燥材の普及に尽力。特に、葉枯しによる天然乾燥材の利用を積極的に進めました。また、建築に在来軸組構法を採用することで、林業の活性化のみならず、建築技術を受け継いでいくことを目的とした側面もあります。

鳥取県建築技能会館

鳥取県建築技能会館写真
引用元:安本設計事務所公式HP(http://www.yasumoto13.com/works/240.html)

鳥取県東伯郡の「鳥取県建築技能会館」は、構造材や造作材、仕上板材や建具といったすべての木材に鳥取の県産材を用いた木造平屋建ての施設。外壁の腰板や格子、大和塀や看板もすべて木材とし、漆喰壁、瓦葺屋根の純和風建築としました。

手刻み加工、長ほぞ・込栓・貫等の伝統工法を用いて施工し、エントランスホールから会議室は小屋組を現しに。構造金物や電気配線が極力見えないように施工して、木組の味わいを損なわないように工夫しました。

※参照元:鳥取県HP(https://www.pref.tottori.lg.jp/155289.htm

鳥取県の地域材の利用推進状況

県土の74%が森林という鳥取県(※)では、木を使って地域を元気にする「木づかいの国とっとり」という取り組みを通して県産材の利用を促進したり、「けんとっとりの木でとっとりの建築物を」と銘打って「鳥取県非住宅木造建築拡大推進事業」を展開したりといった取り組みを行っています。

ほかにも、CLTプレカット加工工場を誘致することで、CLT工法を用いた建築物の普及と県産木材の利用を促進。また、県の林業試験場が開発した、スギ厚板と木片(ヒノキダボ)を組み合わせたスギ厚板耐力壁、「とりかべ」の利用を促進しています。

※参照元:鳥取県 とりネット【PDF】(https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/779633/page02.pdf

全国の非住宅木造建築の状況

木材を使用した公共建築物の建設は、2010年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行されて以降、国と自治体を中心に推進されていますが、まだまだ対応できる工務店や建築会社が少ないのが現状。
このサイトでは、非住宅木造建築の構造設計から委託できる企業を紹介。中規模・大規模・環境配慮といった案件テーマ別におすすめ企業を選定しているので、ぜひ参考にしてください。

参照元:e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/422AC0000000036)

非住宅木造の構造設計から
委託できる企業3選

建築物別│非住宅木造建築の
構造設計から委託できる会社3選

非住宅木造建築において、構造設計から木材加工、調達、施工まで委託できる企業を紹介。造りたい建物ごとに強みがある企業をピックアップしているので、依頼に合わせて選択してください。

保育園・図書館

広さの異なる空間が混在する
中規模施設が得意

ティンバラム
南三陸町生涯学習センターイメージ
引用元HP:ティンバラム公式HP
(https://timberam.co.jp/works/works-256/)

住宅用柱材に適したMIYAGAWAミヤガワ、大規模で特殊加工に適したHUNDEGGERフンデガーUNITEAMユニチーム等の多彩な機械を保有。様々な広さ・空間へ適した機械を使い分けることで、設計や加工の自由度が広がります。木の特性をいかし意匠性が高く、愛される建築を実現します。

展示場・大規模ホール

大断面集成材を多く必要とする
大規模建築が得意

銘建工業
大東建託 「ROOFLAG賃貸住宅未来展示場」イメージ
引用元HP:銘建工業公式HP
(https://www.meikenkogyo.com/works/2434/)

CLT木材の国内シェアNo.1(※1)を誇る供給力や、大断面集成材専用の工場を保有し量産体制を整えています。大規模建築物のような、多くの構造材が必要になる案件でも、納期を心配することなく安定して木材を確保することができます。

サステナブル施設・店舗

SDGsがテーマの
環境配慮建築が得意

住友林業
物品販売店舗・事務所イメージ
引用元HP:住友林業公式HP
(https://sfc.jp/mocca/case/case03_07.html)

サステナブル建築物等を推進し、先進的な技術を積極的に取り入れています。コンセプト立案から依頼でき、企業の環境配慮における取組姿勢や思いを設計やデザインなどに落とし込みます。企業イメージの向上や環境配慮の姿勢を対外的にアピールすることに繋がります。

【選定条件】
2024/05/10時点、木造建築物を中心とした普及・発展の取り組みを行う「一般社団法人日本CLT協会」のHPにて、正会員かつ相談先企業として掲載されている35社(※2)のうち、構造設計を委託できる旨を確認できた19社を選定。
そのうち、建築物の依頼別に以下企業を選定しています。
・中規模建築物(ティンバラム)…HUNDEGGERなどのプレカットマシンを豊富に取り扱っていることから、空間に応じたマシンの使い分けが必要な中規模建築に適していると判断。
・大規模建築(銘建工業)…唯一、大規模建築に活用する大断面の木材加工を専門とした工場を持っていることから、大規模建築に適していると判断。
・環境配慮建築(住友林業)…サステナブル建築物等先導事業など新しい技術を取り入れていることから、環境配慮建築に適していると判断。
※1参照元:銘建工業公式(https://www.meikenkogyo.com/recruit/number/)2022年日本CLT協会調べ
※2参照元:一般社団法人日本CLT協会(https://clta.jp/partner/?this_partner_field%5B%5D=構造設計&searchText=