秋田県で建てられた非住宅木造建築の実例を集めてご紹介しています。秋田県内での地産材利用の状況などもまとめてみました。
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秋田駅西口バスターミナルは、地産材である「秋田杉」をふんだんに使って建てられた木造のバスターミナルです。秋田のスギは蓄積量が多く日本三大美林にも数えられます。厳しい気候のなかで育ち、美しさと強度を兼ね備えている秋田杉ですが、輸入材の利用が増えることで街中では見ることがあまりなくなってしまいました。そんな秋田杉の良さを再認識し、また秋田らしさを表現するためにデザインされたのが、この木造バスターミナルなのです。
秋田県大館市にある企業内保育所の実例です。大館市はいわゆる多雪地域で、積雪に対する強度が必要となります。これを木造建築で実現するために、さまざまな工夫がなされました。
採用された構造は「トラス構造」と呼ばれるもの。トラス構造は大空間に使われることの多い構造で、部材を四角形ではなく三角形に組み合わせることで高い強度を生み出します。内部は梁や柱が無垢のまま使われていて、風合いや手触りを楽しむことができるようになっています。
秋田県の地域材の利用状況は、公共建築物の木造率の変遷を見ていくと増加傾向とは言えない様子です。国土交通省建築着工統計調査(各年度)のデータを元に林野庁が試算した資料によると、秋田県の公共建築物の木造率(延べ床面積ベース)は2017年は50.5%、2018年は25.4%、2019年では29.1%となっており、バラつきがあって増加傾向を見出せる状況ではありません。最近のデータが公表されていないので判断の難しいところではありますが、今後のさらなる木造建築の普及に期待をしたいところです。
2017年には「木材利用の促進に関する指針」が定められるなど、公共部門での木材の優先利用が掲げられていました。官民ともに今後は木造建築が普及していく可能性もあるかもしれません。
全国の非住宅木造建築の状況
木材を使用した公共建築物の建設は、2010年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行されて以降、国と自治体を中心に推進されていますが、まだまだ対応できる工務店や建築会社が少ないのが現状。
このサイトでは、非住宅木造建築の構造設計から委託できる企業を紹介。中規模・大規模・環境配慮といった案件テーマ別におすすめ企業を選定しているので、ぜひ参考にしてください。
非住宅木造建築において、構造設計から木材加工、調達、施工まで委託できる企業を紹介。造りたい建物ごとに強みがある企業をピックアップしているので、依頼に合わせて選択してください。
保育園・図書館
広さの異なる空間が混在する
中規模施設が得意
住宅用柱材に適したMIYAGAWA、大規模で特殊加工に適したHUNDEGGERやUNITEAM等の多彩な機械を保有。様々な広さ・空間へ適した機械を使い分けることで、設計や加工の自由度が広がります。木の特性をいかし意匠性が高く、愛される建築を実現します。
展示場・大規模ホール
大断面集成材を多く必要とする
大規模建築が得意
CLT木材の国内シェアNo.1(※1)を誇る供給力や、大断面集成材専用の工場を保有し量産体制を整えています。大規模建築物のような、多くの構造材が必要になる案件でも、納期を心配することなく安定して木材を確保することができます。
サステナブル施設・店舗
SDGsがテーマの
環境配慮建築が得意
サステナブル建築物等を推進し、先進的な技術を積極的に取り入れています。コンセプト立案から依頼でき、企業の環境配慮における取組姿勢や思いを設計やデザインなどに落とし込みます。企業イメージの向上や環境配慮の姿勢を対外的にアピールすることに繋がります。