CLTは木材を重ね合わせて作られますが、似たような建築資材にLVLやNLT、DLTなどがあります。これらの建築資材は、初めて耳にする方も多いのではないでしょうか。ここでは、CLTやLVL、NLTなどの違いについて解説します。違いを知りたい方は、参考にして頂けたらと思います。
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CLTは、スライスした木材(挽き板)を何層も重ね、接着したパネル上の建築資材のこと。クロス・ラミネイティド・ティンバーや、直交集成板とも呼ばれています。パネルの大きさも柔軟に変更可能で、厚みや幅、長さなどを用途に合わせて対応させることができます。
木材を積層させた建築資材として、集成材が挙げられますが、集成材は繊維を同一方向へ揃えているのに対し、CLTは挽き板を直交に重ね合わせる点が異なります。このような方法によって強度を高めており、建築物の耐震性・耐熱性向上にも寄与します。
LVLは、薄くスライスした木材(単板)を幾層も重ね合わせ、接着して作られた建築資材です。単板一つの厚みは数mm程度で、それを数層〜数十層に積み重ねているのが特徴。CLTとは異なり、繊維方向は同一に揃えられています。そのため、集成材と似ていますが、集成材は厚さ1cm以上の木材を重ね合わせており、LVLと使用する木材の厚みが異なります。
LVLは、主に構造用と造作用の2種類があり、構造用は、柱や土台などの構造部に使用される一方、造作用は家具やエクステリアの一部に使用されています。
NLTは、ツーバイフォー工法で使われる製材(ディメンションランバー)を重ね合わせた建築資材。ディメンションランバーを小端立てにした状態で、接着剤は使用せず、釘を打ち合わせて繋ぎ止めています。主に水平面での使用に適しており、床や天井、屋根などで採用されています。
日本では馴染みの薄いNLTですが、カナダでは100年以上も前から採用されている建築資材。造形の自由度も高いため、さまざまな建築物のデザインや表現が可能になります。
DLTは、木材の板を積み重ね、木ダボと呼ばれる部品で繋ぎ止めた建築資材のこと。接着剤はもちろん、釘もいっさい使用せず、100%木材のみで接合されています。接着剤などを使う他の建築資材と比べ、環境に優しいのが特徴といえます。
DLTは多用途に使用できる建築資材です。床や壁はもちろん、エクステリアにも使用できます。木の風合いを活かせば、デザインの幅も広がるでしょう。また、表面の加工ができるため、意匠を施した表現も可能です。
非住宅木造建築において、構造設計から木材加工、調達、施工まで委託できる企業を紹介。造りたい建物ごとに強みがある企業をピックアップしているので、依頼に合わせて選択してください。
保育園・図書館
広さの異なる空間が混在する
中規模施設が得意
住宅用柱材に適したMIYAGAWA、大規模で特殊加工に適したHUNDEGGERやUNITEAM等の多彩な機械を保有。様々な広さ・空間へ適した機械を使い分けることで、設計や加工の自由度が広がります。木の特性をいかし意匠性が高く、愛される建築を実現します。
展示場・大規模ホール
大断面集成材を多く必要とする
大規模建築が得意
CLT木材の国内シェアNo.1(※1)を誇る供給力や、大断面集成材専用の工場を保有し量産体制を整えています。大規模建築物のような、多くの構造材が必要になる案件でも、納期を心配することなく安定して木材を確保することができます。
サステナブル施設・店舗
SDGsがテーマの
環境配慮建築が得意
サステナブル建築物等を推進し、先進的な技術を積極的に取り入れています。コンセプト立案から依頼でき、企業の環境配慮における取組姿勢や思いを設計やデザインなどに落とし込みます。企業イメージの向上や環境配慮の姿勢を対外的にアピールすることに繋がります。