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ラーメン工法

オフィスビルやマンションなど、大規模な建築物で広く採用されているラーメン工法。鉄骨や鉄筋コンクリートの建築物での採用例が多い一方、木造建築物でも採用されています。ここでは、ラーメン工法の特徴やメリット、デメリットについてご紹介します。

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ラーメン工法とは?

ラーメン工法は、柱と梁で建築物を支える工法で、構造部は長方形になっています。主にS造やRC造のマンションや、オフィスビルで採用されていますが、木造の建築物にも対応が可能。例えば、愛知県名古屋市に建てられた3階建てのオフィスビルでは、ラーメン工法が取り入れられ、大きな間口を確保しています。

参照元:サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)及び優良木造建築物等整備推進事業評価事務局公式HP(http://www.sendo-shien.jp/case_archive/download/jirei12.pdf)

柱と梁で建築物を支える工法として、軸組工法が挙げられます。しかし、軸組工法は筋交いを用いるのに対し、ラーメン工法は筋交いを使用しません。ラーメン工法では、柱と梁を接合し、構造部の強度を高めています。

ラーメン工法の場合、S造・RC造は接合部を溶接して強度を高めますが、木造ではボルトやピンで固定されます。決して耐震性が低いわけではないものの、揺れに面で対応する枠組壁工法(2×4工法)や、丸太組み工法ほど堅牢とは限りません。大規模地震にも備えたい場合、設計を工夫する必要があります。

ラーメン工法のメリット

ラーメン工法のメリットは、大きな空間を確保しやすい点です。柱と梁を接合して構造部の強度を高めており、設計次第では内部の壁を省くことも不可能ではありません。大規模な空間を確保し、開放感を演出したり、多目的に使えるスペースを確保したりできます。広い空間が求められる施設の場合、ラーメン工法が候補に入るでしょう。

レイアウトの自由度の高さもメリットです。ラーメン工法は柱と梁で建築物の強度を確保しているため、壁の配置の制約は少なくなります。間取りの自由度が高いことから、柔軟な設計が可能になるでしょう。また、将来リフォームをする際、大胆なレイアウト変更にも対応できます。将来的にレイアウトや、用途を変更する可能性がある場合、ラーメン工法を検討してはいかがでしょうか。

ラーメン工法のデメリット

ラーメン工法は、水平方向の力に弱いデメリットがあります。柱と梁を接合して構造部の強度を高めているものの、軸組工法のような筋交いは使用しません。水平方向に強い力が加わると、荷重が設計の想定範囲を超え、建築物が歪んでしまうおそれもあります。

建築物の強度を高めるために柱・梁を太くした場合、建築コストの増加を招きます。建築物の重量も増すことから、基礎の追加工事や、地盤改良工事が必要になる可能性も否定できません。柱・梁を太くすると、内部の空間が狭くなるため、レイアウトに影響が及ぶ場合もあります。

幅広い工法にも対応可能!
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建築物別│非住宅木造建築の
構造設計から委託できる会社3選

非住宅木造建築において、構造設計から木材加工、調達、施工まで委託できる企業を紹介。造りたい建物ごとに強みがある企業をピックアップしているので、依頼に合わせて選択してください。

保育園・図書館

広さの異なる空間が混在する
中規模施設が得意

ティンバラム
南三陸町生涯学習センターイメージ
引用元HP:ティンバラム公式HP
(https://timberam.co.jp/works/works-256/)

住宅用柱材に適したMIYAGAWAミヤガワ、大規模で特殊加工に適したHUNDEGGERフンデガーUNITEAMユニチーム等の多彩な機械を保有。様々な広さ・空間へ適した機械を使い分けることで、設計や加工の自由度が広がります。木の特性をいかし意匠性が高く、愛される建築を実現します。

展示場・大規模ホール

大断面集成材を多く必要とする
大規模建築が得意

銘建工業
大東建託 「ROOFLAG賃貸住宅未来展示場」イメージ
引用元HP:銘建工業公式HP
(https://www.meikenkogyo.com/works/2434/)

CLT木材の国内シェアNo.1(※1)を誇る供給力や、大断面集成材専用の工場を保有し量産体制を整えています。大規模建築物のような、多くの構造材が必要になる案件でも、納期を心配することなく安定して木材を確保することができます。

サステナブル施設・店舗

SDGsがテーマの
環境配慮建築が得意

住友林業
物品販売店舗・事務所イメージ
引用元HP:住友林業公式HP
(https://sfc.jp/mocca/case/case03_07.html)

サステナブル建築物等を推進し、先進的な技術を積極的に取り入れています。コンセプト立案から依頼でき、企業の環境配慮における取組姿勢や思いを設計やデザインなどに落とし込みます。企業イメージの向上や環境配慮の姿勢を対外的にアピールすることに繋がります。

【選定条件】
2024/05/10時点、木造建築物を中心とした普及・発展の取り組みを行う「一般社団法人日本CLT協会」のHPにて、正会員かつ相談先企業として掲載されている35社(※2)のうち、構造設計を委託できる旨を確認できた19社を選定。
そのうち、建築物の依頼別に以下企業を選定しています。
・中規模建築物(ティンバラム)…HUNDEGGERなどのプレカットマシンを豊富に取り扱っていることから、空間に応じたマシンの使い分けが必要な中規模建築に適していると判断。
・大規模建築(銘建工業)…唯一、大規模建築に活用する大断面の木材加工を専門とした工場を持っていることから、大規模建築に適していると判断。
・環境配慮建築(住友林業)…サステナブル建築物等先導事業など新しい技術を取り入れていることから、環境配慮建築に適していると判断。
※1参照元:銘建工業公式(https://www.meikenkogyo.com/recruit/number/)2022年日本CLT協会調べ
※2参照元:一般社団法人日本CLT協会(https://clta.jp/partner/?this_partner_field%5B%5D=構造設計&searchText=