オフィスビルやマンションなど、大規模な建築物で広く採用されているラーメン工法。鉄骨や鉄筋コンクリートの建築物での採用例が多い一方、木造建築物でも採用されています。ここでは、ラーメン工法の特徴やメリット、デメリットについてご紹介します。
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ラーメン工法は、柱と梁で建築物を支える工法で、構造部は長方形になっています。主にS造やRC造のマンションや、オフィスビルで採用されていますが、木造の建築物にも対応が可能。例えば、愛知県名古屋市に建てられた3階建てのオフィスビルでは、ラーメン工法が取り入れられ、大きな間口を確保しています。
柱と梁で建築物を支える工法として、軸組工法が挙げられます。しかし、軸組工法は筋交いを用いるのに対し、ラーメン工法は筋交いを使用しません。ラーメン工法では、柱と梁を接合し、構造部の強度を高めています。
ラーメン工法の場合、S造・RC造は接合部を溶接して強度を高めますが、木造ではボルトやピンで固定されます。決して耐震性が低いわけではないものの、揺れに面で対応する枠組壁工法(2×4工法)や、丸太組み工法ほど堅牢とは限りません。大規模地震にも備えたい場合、設計を工夫する必要があります。
ラーメン工法のメリットは、大きな空間を確保しやすい点です。柱と梁を接合して構造部の強度を高めており、設計次第では内部の壁を省くことも不可能ではありません。大規模な空間を確保し、開放感を演出したり、多目的に使えるスペースを確保したりできます。広い空間が求められる施設の場合、ラーメン工法が候補に入るでしょう。
レイアウトの自由度の高さもメリットです。ラーメン工法は柱と梁で建築物の強度を確保しているため、壁の配置の制約は少なくなります。間取りの自由度が高いことから、柔軟な設計が可能になるでしょう。また、将来リフォームをする際、大胆なレイアウト変更にも対応できます。将来的にレイアウトや、用途を変更する可能性がある場合、ラーメン工法を検討してはいかがでしょうか。
ラーメン工法は、水平方向の力に弱いデメリットがあります。柱と梁を接合して構造部の強度を高めているものの、軸組工法のような筋交いは使用しません。水平方向に強い力が加わると、荷重が設計の想定範囲を超え、建築物が歪んでしまうおそれもあります。
建築物の強度を高めるために柱・梁を太くした場合、建築コストの増加を招きます。建築物の重量も増すことから、基礎の追加工事や、地盤改良工事が必要になる可能性も否定できません。柱・梁を太くすると、内部の空間が狭くなるため、レイアウトに影響が及ぶ場合もあります。
非住宅木造建築において、構造設計から木材加工、調達、施工まで委託できる企業を紹介。造りたい建物ごとに強みがある企業をピックアップしているので、依頼に合わせて選択してください。
保育園・図書館
広さの異なる空間が混在する
中規模施設が得意
住宅用柱材に適したMIYAGAWA、大規模で特殊加工に適したHUNDEGGERやUNITEAM等の多彩な機械を保有。様々な広さ・空間へ適した機械を使い分けることで、設計や加工の自由度が広がります。木の特性をいかし意匠性が高く、愛される建築を実現します。
展示場・大規模ホール
大断面集成材を多く必要とする
大規模建築が得意
CLT木材の国内シェアNo.1(※1)を誇る供給力や、大断面集成材専用の工場を保有し量産体制を整えています。大規模建築物のような、多くの構造材が必要になる案件でも、納期を心配することなく安定して木材を確保することができます。
サステナブル施設・店舗
SDGsがテーマの
環境配慮建築が得意
サステナブル建築物等を推進し、先進的な技術を積極的に取り入れています。コンセプト立案から依頼でき、企業の環境配慮における取組姿勢や思いを設計やデザインなどに落とし込みます。企業イメージの向上や環境配慮の姿勢を対外的にアピールすることに繋がります。