断面積の大きな木材を使用し、大きな空間を確保しやすい大断面工法。小規模な店舗から大規模な商業施設まで、幅広い建築物での応用が期待できます。ここでは、大断面工法の特徴やメリット、デメリットについて解説しています。非住宅の木造建築を検討中の方、どのような工法があるのか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
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大断面工法は、断面積の大きな集成材(大断面集成材)を使用する木造建築の工法です。大断面集成材は、主に構造部で用いられており、一般住宅から公共施設まで、さまざまな建築物に対応できる可能性があります。
大断面集成材はサイズが大きく、曲線を描ける点が特徴。そのため、大きなアーチ状の屋根や、曲線的なデザインを取り入れることもできます。デザイン性が求められる建築物であれば、大断面工法を検討してみてはいかがでしょうか。
大断面集成材を採用する施設も増加しています。例えば、兵庫県にある文化交流施設「但馬文教府・ふるさと交流館」では、ホールに大断面集成材を用いて設計しています。
他にもさまざまな公共・民間施設で採用されています。多目的・多用途に対応できるため、要注目の工法といえます。
大断面工法のメリットは、柔軟な設計が可能になることにあります。大断面工法で使用する大断面集成材は、加工がしやすく、曲線も描くことができるでしょう。建築物のデザイン性を高めたり、独創的なレイアウトにしたりすることも不可能ではありません。工夫次第では、他社建築物との差別化を実現し、建築物に付加価値を生み出すことも可能に。また、木目の美しさや、木の風合いを活かした建築物も実現できます。カフェやリラクゼーション施設など、落ち着きや安らぎが求められる施設でも、大断面工法は検討の余地があります。
建築物を軽量にできることもメリットといえます。木材は鉄・コンクリートに比べて重量が軽く、基礎や地盤への負担を軽減できます。負担が減ることから、基礎工事費や地盤改良費を削減できる可能性があります。もし予算に余裕が生まれた場合、浮いた費用を耐震性や耐火性向上に充て、建築物の性能を高めるのもよいでしょう。
一方、大断面工法を採用すると、コストが高くなる場合があります。基礎・地盤改良費を削減できる可能性はあるものの、全体の建築コストが安くなるとは限りません。木材は、適切なメンテナンスも求められるため、メンテナンスコストの増加にも注意が必要です。予算が限られる場合、コスト削減効果のシミュレーションや、他の工法と建築・メンテナンスコストを比較し、採用の可否を判断しましょう。
非住宅木造建築において、構造設計から木材加工、調達、施工まで委託できる企業を紹介。造りたい建物ごとに強みがある企業をピックアップしているので、依頼に合わせて選択してください。
保育園・図書館
広さの異なる空間が混在する
中規模施設が得意
住宅用柱材に適したMIYAGAWA、大規模で特殊加工に適したHUNDEGGERやUNITEAM等の多彩な機械を保有。様々な広さ・空間へ適した機械を使い分けることで、設計や加工の自由度が広がります。木の特性をいかし意匠性が高く、愛される建築を実現します。
展示場・大規模ホール
大断面集成材を多く必要とする
大規模建築が得意
CLT木材の国内シェアNo.1(※1)を誇る供給力や、大断面集成材専用の工場を保有し量産体制を整えています。大規模建築物のような、多くの構造材が必要になる案件でも、納期を心配することなく安定して木材を確保することができます。
サステナブル施設・店舗
SDGsがテーマの
環境配慮建築が得意
サステナブル建築物等を推進し、先進的な技術を積極的に取り入れています。コンセプト立案から依頼でき、企業の環境配慮における取組姿勢や思いを設計やデザインなどに落とし込みます。企業イメージの向上や環境配慮の姿勢を対外的にアピールすることに繋がります。