岩手県で建てられた木造の非住宅建築の事例を集めてご紹介しています。自治体を中心に、公共建築などの積極的な木造化が進められている中、優れたデザインやコンセプトの木造建築が増えてきました。ここでは、その事例などをご紹介しています。
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「ラチス耐力壁」という技術が導入されたのがこの住田町の役場。21.8mという大開口を実現したレンズ型トラス梁、大工の匠の技と言うべき鎧張りなど、高度な技術によって建てられました。無節のスギ板張りの壁、サクラのフローリング、スギ集成材のカウンターや執務机など、内外装、構造それぞれにふんだんに地産の木材を使用しています。
ラチス耐力壁は、住田町産のスギ角材を組んでつくられたもので、優れた耐震性を持つ構造。意匠も美しい点は見逃せません。
公民連携のデザイナーズタウン「オガール」内に建てられたオガールアリーナ(体育館)。「オガールベース」というエリア内にホテルや飲食店と併設する形でつくられています。使用されているのは、スギやカラマツの集成材、一般材や構造用合板にもスギが使われています。RC壁柱と木造集成材柱を組み合わせた構造となっており、一部の部材には一般住宅用のものを使って低コスト化に成功。
また体育館の屋根や梁はそのまま見せる構造となっていて、木の美しさが際立っています。
岩手県では、市町村が整備する集会施設などの公共建築において、木造建築アドバイザーを派遣し、地産材を使った建築を促進しています。中大規模施設の木造建築の構造技術の研修会などを実施し、県産木材の需要拡大を狙った取り組みを続けている状況です。
地産材を使った住宅についてはその実績が伸びていることが確認されていますが、非住宅木造建築についてはデータは見つからない状況です。ただ、上でも取り上げたような公共建築の木造化は徐々に進んでおり、今後も地産材による木造化・木質化が進むことでしょう。
全国の非住宅木造建築の状況
木材を使用した公共建築物の建設は、2010年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行されて以降、国と自治体を中心に推進されていますが、まだまだ対応できる工務店や建築会社が少ないのが現状。
このサイトでは、非住宅木造建築の構造設計から委託できる企業を紹介。中規模・大規模・環境配慮といった案件テーマ別におすすめ企業を選定しているので、ぜひ参考にしてください。
非住宅木造建築において、構造設計から木材加工、調達、施工まで委託できる企業を紹介。造りたい建物ごとに強みがある企業をピックアップしているので、依頼に合わせて選択してください。
保育園・図書館
広さの異なる空間が混在する
中規模施設が得意
住宅用柱材に適したMIYAGAWA、大規模で特殊加工に適したHUNDEGGERやUNITEAM等の多彩な機械を保有。様々な広さ・空間へ適した機械を使い分けることで、設計や加工の自由度が広がります。木の特性をいかし意匠性が高く、愛される建築を実現します。
展示場・大規模ホール
大断面集成材を多く必要とする
大規模建築が得意
CLT木材の国内シェアNo.1(※1)を誇る供給力や、大断面集成材専用の工場を保有し量産体制を整えています。大規模建築物のような、多くの構造材が必要になる案件でも、納期を心配することなく安定して木材を確保することができます。
サステナブル施設・店舗
SDGsがテーマの
環境配慮建築が得意
サステナブル建築物等を推進し、先進的な技術を積極的に取り入れています。コンセプト立案から依頼でき、企業の環境配慮における取組姿勢や思いを設計やデザインなどに落とし込みます。企業イメージの向上や環境配慮の姿勢を対外的にアピールすることに繋がります。