病院や福祉施設、学校や庁舎の建築にぜひ取り入れたい、住宅以上の温かみが感じられる非住宅木造建築。こちらでは、鹿児島県の地域材を使った建築事例をまとめて紹介しています。
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種子島に位置する延床面積212平方メートル、木造平屋建ての子供・子育て交流センターの事例です。利用した木材のすべてが県産材で、主要構造部と仕上げ材には地元種子島産材を使用。大断面集成材を使用せずにスギの一般材を使用したトラス構法にして、コストの削減を実現しました。 それぞれの建物はスキップ構造のウッドデッキでつないで、屋内から外へ一連した空間を確保。子供たちがのびのびと過ごせるスペースとなりました。
写真は併設のカフェシオンの内装で、床、壁、梁などに色を変えてふんだんに使われた木材が、それぞれ異なる表情を見せる工夫がされています。島産の木材を利用したことで、土地の木の香りがあふれる、温かい空間が完成しました。
森林整備・林業木材産業活性化推進事業(かごしま木づかい推進事業)で整備された、障害者福祉施設の増設建築の事例。増築部分の延床面積は109.10平方メートルで、木造1階建てとなっています。
落ち着いたダークブラウンの外観を見ながら玄関スロープを上がると、木目の壁が出迎える温かみあるエントランスです。内装は木材の梁をあえて見せながら、天井を高く開放感を持たせた空間に、ナチュラルな質感の木材のドアと床、腰壁、さらに腰壁と同じ高さまで白塗りの柱を木材で覆った、明るく統一感のある雰囲気となりました。
鹿児島県は、学校や保育所、病院、図書館、福祉施設など、地域材を活用して建築する木造公共建築物の施設整備への支援を行っています。周囲への展示効果やシンボル性が高い公共施設などに地域材を使用することにより、波及効果を上げることが狙いです。さらに公共建築物の整備で得られたノウハウやコスト低減の事例を広めることで、県産材の利用を促進。内装木質化への支援も行っており、積極的に県産材の利用を促しています。
国土交通省建築着工統計調査(各年度)のデータを元に林野庁が試算した資料によると、鹿児島県の公共建築物の木造率(延べ床面積ベース)は、地域材という条件は含まれていませんが、2010年の16.1%から順調に増えて、2019年は26.1%という伸びを見せ、全国で5位となりました。
全国の非住宅木造建築の状況
木材を使用した公共建築物の建設は、2010年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行されて以降、国と自治体を中心に推進されていますが、まだまだ対応できる工務店や建築会社が少ないのが現状。
このサイトでは、非住宅木造建築の構造設計から委託できる企業を紹介。中規模・大規模・環境配慮といった案件テーマ別におすすめ企業を選定しているので、ぜひ参考にしてください。
非住宅木造建築において、構造設計から木材加工、調達、施工まで委託できる企業を紹介。造りたい建物ごとに強みがある企業をピックアップしているので、依頼に合わせて選択してください。
保育園・図書館
広さの異なる空間が混在する
中規模施設が得意
住宅用柱材に適したMIYAGAWA、大規模で特殊加工に適したHUNDEGGERやUNITEAM等の多彩な機械を保有。様々な広さ・空間へ適した機械を使い分けることで、設計や加工の自由度が広がります。木の特性をいかし意匠性が高く、愛される建築を実現します。
展示場・大規模ホール
大断面集成材を多く必要とする
大規模建築が得意
CLT木材の国内シェアNo.1(※1)を誇る供給力や、大断面集成材専用の工場を保有し量産体制を整えています。大規模建築物のような、多くの構造材が必要になる案件でも、納期を心配することなく安定して木材を確保することができます。
サステナブル施設・店舗
SDGsがテーマの
環境配慮建築が得意
サステナブル建築物等を推進し、先進的な技術を積極的に取り入れています。コンセプト立案から依頼でき、企業の環境配慮における取組姿勢や思いを設計やデザインなどに落とし込みます。企業イメージの向上や環境配慮の姿勢を対外的にアピールすることに繋がります。