兵庫県では、「ひょうごの木造・木質化作戦」を展開しており、公共施設の木造・木質化率50%を目指しています。またCLTと鉄骨造のハイブリッドを都市型木造建築の普及モデルと位置付けて、普及を図っています。
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兵庫県尼崎市のタクマビル新館は、CLT耐震壁と鉄骨ハイブリッド構造を組み合わせた6階建ての木質構造建築。基礎免震構造によって高い耐震性能を備え、地震などの災害発生時には、防災拠点としても機能します。
全面ガラス張りを透かして見える、格子状の木材が印象的な外観。ガラスのダブルスキンを集成材だけで保持する構造で、木とガラスの親和性の高さを示す好例といえるでしょう。内装においても、壁などに木材を積極的に使用し、木の温もりが感じられる空間に仕上がりました。
このビルは、国土交通省の「平成30年度サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択されています。
「ゆめの樹」は、兵庫県丹波市の地域資源を活用するための自治会法人。米や栗、黒豆、大納言小豆などの特産品を販売するほか、それらを使った食事を提供したり、お菓子づくり体験教室を開催したりしています。
地域活性化の拠点となるべく計画されたこの施設は、「建築そのものが地域活性化のプロモーションのショーケースとなるように」という明確な意図のもと、地元の丹波スギやヒノキを使って建てられました。また、建物の象徴として、「おくどさん」(かまど)が造られました。フロアの中心に3つ並んだ黒漆喰磨き仕上げのおくどさんは、地元の左官職人が丹精込めて作り上げたもので、地域再生のシンボルになりました。
この建物は、2016年に一般社団法人日本ウッドデザイン協会主催「ウッドデザイン賞 ソーシャルデザイン部門」を受賞しました。
兵庫県では、「ひょうごの木造・木質化作戦」と銘打って、県産木材の需要拡大を図っています。その柱となるのは、公共施設の木造・木質化の推進、県産木材を利用した木造住宅の建設促進、そして、県産材を使用した製品の利用啓発活動です。公共施設において、木造化・木質化率50%という目標を掲げています。
またCLTと鉄骨のハイブリッド構造の兵庫県林業会館を都市木造建築の普及モデルと位置づけて、都市部における県産材の需要拡大を目的に、民間企業等を対象にしたシンポジウムを開催するなどしています。
全国の非住宅木造建築の状況
木材を使用した公共建築物の建設は、2010年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行されて以降、国と自治体を中心に推進されていますが、まだまだ対応できる工務店や建築会社が少ないのが現状。
このサイトでは、非住宅木造建築の構造設計から委託できる企業を紹介。中規模・大規模・環境配慮といった案件テーマ別におすすめ企業を選定しているので、ぜひ参考にしてください。
非住宅木造建築において、構造設計から木材加工、調達、施工まで委託できる企業を紹介。造りたい建物ごとに強みがある企業をピックアップしているので、依頼に合わせて選択してください。
保育園・図書館
広さの異なる空間が混在する
中規模施設が得意
住宅用柱材に適したMIYAGAWA、大規模で特殊加工に適したHUNDEGGERやUNITEAM等の多彩な機械を保有。様々な広さ・空間へ適した機械を使い分けることで、設計や加工の自由度が広がります。木の特性をいかし意匠性が高く、愛される建築を実現します。
展示場・大規模ホール
大断面集成材を多く必要とする
大規模建築が得意
CLT木材の国内シェアNo.1(※1)を誇る供給力や、大断面集成材専用の工場を保有し量産体制を整えています。大規模建築物のような、多くの構造材が必要になる案件でも、納期を心配することなく安定して木材を確保することができます。
サステナブル施設・店舗
SDGsがテーマの
環境配慮建築が得意
サステナブル建築物等を推進し、先進的な技術を積極的に取り入れています。コンセプト立案から依頼でき、企業の環境配慮における取組姿勢や思いを設計やデザインなどに落とし込みます。企業イメージの向上や環境配慮の姿勢を対外的にアピールすることに繋がります。