病院や福祉施設、学校や庁舎の建築にぜひ取り入れたい、住宅以上の温かみが感じられる非住宅木造建築。こちらでは、大分県の地域材を使った建築事例をまとめて紹介しています。
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老朽化した駅舎をリニューアルする際に木質化を実現した事例です。延床面積781.72平方メートルの鉄筋コンクリート造2階建てのうち、346平方メートルを改修しました。内装木質化に使用した木材は、すべてが地域材である日田スギとなっています。外窓格子、床、壁、天井のルーバー、建具などに贅沢に使用しており、出札カウンターやテーブルまでもがスギの香りにあふれています。特に待合室は、日田スギでいっぱいの温かみのある空間です。
外観はダークグレーを基調として、スギ無垢材の明るさとのコントラストを作っています。
延床面積1万6,125平方メートル、鉄筋コンクリート造一部鉄骨造・木造の地上3階、地下1階の武道スポーツセンターの事例です。2年を要したプロジェクトで、屋根の架構には大分県産のスギ製材を使用。内装木質化にもこだわり、エントランスホールには別府の竹細工や日田スギ、畳材料として国東七島藺など地元の素材を活用しています。
建築物とは異なりますが、大分県産のスギやヒノキを活用した事例で、地震によるブロック塀の倒壊に対して対策案となったのが、こちらの木材の塀です。木塀の設置を推進するために、標準的な仕様をまとめたものが「おおいたモデル」で、林業県であるメリットを活かして一般的に流通している木材を使用し、金網フェンスよりも低価格を実現。
防腐処理などを施して雨風にさらされても長期間の耐朽性を発揮できるように工夫され、大学による強度試験を実施しました。
施工方法もシンプルで、特殊な工具や工法を必要とせず、既存のコンクリート部にも設置が可能なこと、また木材以外の基礎ブロックや金具などもすべて県内で製造できることがポイントです。
2011年2月に「大分県公共建築物等における地域材の利用の促進に関する基本方針」を策定した大分県は、公共建築物などへの県産材をはじめとした木材の利用を推進していると同時に、県自らが積極的に県産材を利用しています。
さらに大分市では、市内の森林から産出された木材、または大分県内の森林から産出され大分市内で加工された木材を利用して、教育・医療・社会福祉・飲食などの公共施設を整備する際に、木材の利用量に応じた補助を行っています。
国土交通省建築着工統計調査(各年度)のデータを元に林野庁が試算した資料によると、大分県の公共建築物の木造率(延べ床面積ベース)は、地域材という条件は含まれていませんが、2010年の7.6%から、2019年は18.0%と2倍以上に大きく伸びました。
全国の非住宅木造建築の状況
木材を使用した公共建築物の建設は、2010年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行されて以降、国と自治体を中心に推進されていますが、まだまだ対応できる工務店や建築会社が少ないのが現状。
このサイトでは、非住宅木造建築の構造設計から委託できる企業を紹介。中規模・大規模・環境配慮といった案件テーマ別におすすめ企業を選定しているので、ぜひ参考にしてください。
非住宅木造建築において、構造設計から木材加工、調達、施工まで委託できる企業を紹介。造りたい建物ごとに強みがある企業をピックアップしているので、依頼に合わせて選択してください。
保育園・図書館
広さの異なる空間が混在する
中規模施設が得意
住宅用柱材に適したMIYAGAWA、大規模で特殊加工に適したHUNDEGGERやUNITEAM等の多彩な機械を保有。様々な広さ・空間へ適した機械を使い分けることで、設計や加工の自由度が広がります。木の特性をいかし意匠性が高く、愛される建築を実現します。
展示場・大規模ホール
大断面集成材を多く必要とする
大規模建築が得意
CLT木材の国内シェアNo.1(※1)を誇る供給力や、大断面集成材専用の工場を保有し量産体制を整えています。大規模建築物のような、多くの構造材が必要になる案件でも、納期を心配することなく安定して木材を確保することができます。
サステナブル施設・店舗
SDGsがテーマの
環境配慮建築が得意
サステナブル建築物等を推進し、先進的な技術を積極的に取り入れています。コンセプト立案から依頼でき、企業の環境配慮における取組姿勢や思いを設計やデザインなどに落とし込みます。企業イメージの向上や環境配慮の姿勢を対外的にアピールすることに繋がります。