非住宅木造建築を東京都内で建てることができる会社についてリサーチした結果をご紹介しています。各社の木造建築にはどんな特徴があるのか、事例を交えてご紹介していきます。また地産材を活用した木造建築もあわせてご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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江東区有明の臨海部に建てられた、小・中学連携校の校舎です。小学校と中学校、共用棟の3つを、中庭を囲むようにして建てられました。これによって小学校と中学校の間の交流が生まれることを狙っています。内外装に木が活かされていることはもちろん、屋上の雑木林やビオトープなど、臨海部でありながら里山のような学習環境をつくることに成功している事例です。
木材使用率は0.013平方メートル/平方メートルで、江東区が定めている0.008平方メートル/平方メートルを大きく上回りました。木材の公共建築への利用を積極的に進めた事例となっています。
神田明神の創建1300年記念事業として建設された交流館です。「伝統と革新」というコンセプトのもと、木質化された空間、木のフレームが特徴づけられたデザインとなりました。木造建築という伝統を取り入れた一方、耐火木造という先端技術も活用された、まさに「伝統と革新」の建物と言えます。
室内のカフェや物販店舗の什器、ホワイエの柱や梁といった部分の木材は、多摩地区のスギ材を使用しています。太く特徴的な柱や梁は、和のテイストを強く感じさせるデザイン。神田明神の伝統を受けついだ建築となりました。
東京都は、もともと非住宅の木造建築が多くはないエリア。国土交通省建築着工統計調査(各年度)のデータを元に林野庁が試算した資料によると、東京都の公共建築物の木造率(延べ床面積ベース)は2010年~2014年の間は1%台。それでも、2019年には4.2%になるなど、公共建築の木造化は進んでいることがわかります。一方で、地域材がどれくらい使われているかは不明ですが、上の事例のように多摩エリアで産出される木材は利用することが可能です。東京都の地域材利用促進のための施策には目立ったものはありませんが、今後も東京の山間部で産出される木材の活用が期待されます。
全国の非住宅木造建築の状況
木材を使用した公共建築物の建設は、2010年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行されて以降、国と自治体を中心に推進されていますが、まだまだ対応できる工務店や建築会社が少ないのが現状。
このサイトでは、非住宅木造建築の構造設計から委託できる企業を紹介。中規模・大規模・環境配慮といった案件テーマ別におすすめ企業を選定しているので、ぜひ参考にしてください。
非住宅木造建築において、構造設計から木材加工、調達、施工まで委託できる企業を紹介。造りたい建物ごとに強みがある企業をピックアップしているので、依頼に合わせて選択してください。
保育園・図書館
広さの異なる空間が混在する
中規模施設が得意
住宅用柱材に適したMIYAGAWA、大規模で特殊加工に適したHUNDEGGERやUNITEAM等の多彩な機械を保有。様々な広さ・空間へ適した機械を使い分けることで、設計や加工の自由度が広がります。木の特性をいかし意匠性が高く、愛される建築を実現します。
展示場・大規模ホール
大断面集成材を多く必要とする
大規模建築が得意
CLT木材の国内シェアNo.1(※1)を誇る供給力や、大断面集成材専用の工場を保有し量産体制を整えています。大規模建築物のような、多くの構造材が必要になる案件でも、納期を心配することなく安定して木材を確保することができます。
サステナブル施設・店舗
SDGsがテーマの
環境配慮建築が得意
サステナブル建築物等を推進し、先進的な技術を積極的に取り入れています。コンセプト立案から依頼でき、企業の環境配慮における取組姿勢や思いを設計やデザインなどに落とし込みます。企業イメージの向上や環境配慮の姿勢を対外的にアピールすることに繋がります。