病院や福祉施設、学校や庁舎の建築にぜひ取り入れたい、住宅以上の温かみが感じられる非住宅木造建築。こちらでは、長崎県の地域材を使った建築事例をまとめて紹介しています。
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延床面積579.76平方メートルの、木造2階建て幼稚園の事例で、集成材用のスギのラミナと、一般材はすべてが長崎県の県央木材協同組合より仕入れたという、県産材での建築です。
また同幼稚園のきぼう棟にも木材全体のおよそ86%に県産材が活用されており、こちらは延床面積363平方メートルの木造2階建てとなっています。廊下や教室の床、腰壁や作り付けロッカーなどの建具も県産のスギ材で、外壁も同様にスギ材で施工。大部屋には桁と柱を方杖で補強し、桁のスパンを長くしています。
どちらも県産材を使用することで、子供たちに木の感触やぬくもりを感じてもらい健康増進につなげること、また県産材利用率の向上にも貢献し、環境と健康に配慮した建築となりました。
環境未来都市を目指して開業したハウステンボスの宿泊施設「変なホテル」の、地上2階建て72室の2期棟の事例です。使用木材のすべてが九州産で、そのうち20%は地元の長崎県産のスギ材を使用。本工法の採用により地元の林業や振興にも寄与しています。またCLTを採用して、客室内は壁やベッドのヘッドボードに木材を利用。ハウステンボスはオランダ語で「森の家」という意味でもあり、木の感触にあふれた落ち着きある空間を演出しました。
公共施設ではありませんが、店舗がついた一般住宅というユニークな事例です。25坪というコンパクトな面積に、CLT工法を用いて建設。表面仕上材には、長崎県産のヒノキ材を使用しています。外壁は黒でシックに造り上げ、エントランスと内装はナチュラルカラーで明るい雰囲気に仕上げました。
2011年4月に「長崎県公共建築物等木材利用促進方針」を策定した長崎県は、新県庁舎への木材利用や、県立ろう学校など、県産材利用による木造化・木質化を進めています。また県内すべての市町でも、「公共建築物等における木材利用促進方針」などを作成して、積極的に県産材を取り入れる対策を行っています。
国土交通省建築着工統計調査(各年度)のデータを元に林野庁が試算した資料によると、長崎県の公共建築物の木造率(延べ床面積ベース)は、また地域材という条件は含まれていませんが、2010年の7.2%から、2019年は11.2%に伸びました。2015年には、18.2%まで達成しています。
全国の非住宅木造建築の状況
木材を使用した公共建築物の建設は、2010年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行されて以降、国と自治体を中心に推進されていますが、まだまだ対応できる工務店や建築会社が少ないのが現状。
このサイトでは、非住宅木造建築の構造設計から委託できる企業を紹介。中規模・大規模・環境配慮といった案件テーマ別におすすめ企業を選定しているので、ぜひ参考にしてください。
非住宅木造建築において、構造設計から木材加工、調達、施工まで委託できる企業を紹介。造りたい建物ごとに強みがある企業をピックアップしているので、依頼に合わせて選択してください。
保育園・図書館
広さの異なる空間が混在する
中規模施設が得意
住宅用柱材に適したMIYAGAWA、大規模で特殊加工に適したHUNDEGGERやUNITEAM等の多彩な機械を保有。様々な広さ・空間へ適した機械を使い分けることで、設計や加工の自由度が広がります。木の特性をいかし意匠性が高く、愛される建築を実現します。
展示場・大規模ホール
大断面集成材を多く必要とする
大規模建築が得意
CLT木材の国内シェアNo.1(※1)を誇る供給力や、大断面集成材専用の工場を保有し量産体制を整えています。大規模建築物のような、多くの構造材が必要になる案件でも、納期を心配することなく安定して木材を確保することができます。
サステナブル施設・店舗
SDGsがテーマの
環境配慮建築が得意
サステナブル建築物等を推進し、先進的な技術を積極的に取り入れています。コンセプト立案から依頼でき、企業の環境配慮における取組姿勢や思いを設計やデザインなどに落とし込みます。企業イメージの向上や環境配慮の姿勢を対外的にアピールすることに繋がります。